大学院工学研究科博士前期課程2年の加藤大登さんが、精密工学会2024年度秋季大会学術講演会学生研究発表会(946日・岡山大学)で行った発表により、企業賞(株式会社小坂研究所)を受賞しました。

 生産加工研究室(田中浩機械学科教授)に所属する加藤さんは、「包丁研ぎによる表面性状と切断性能の関係」と題してポスター発表を行いました。

 加藤さんは、「包丁はなぜ切れなくなるのか」「包丁はどのようなときに切れ味が良いのか」について、工学的に解明する研究を進めています。今回は、包丁を研いだときの刃先の表面粗さと切れ味に相関があることを自作の切断性能評価装置を用いて明らかにしました。また、その相関が、表面粗さが小さいときと大きいときとで異なり、切れるメカニズムも違っている可能性があることも示すことができました。

受賞に当たって、加藤さんは「これまで研究に行き詰まった際に手助けをくださった田中教授をはじめ機械学科の先生方や先輩方、研究テーマ立ち上げにあたり質問に伺った企業や調理学校の先生方、昨年度ともに研究をした尾関君と多くの方々の協力があり、今回の賞がいただけました。この経験を基に、今後の修士研究やその後の就職先でも実社会に貢献できるよう精進して参ります」と喜びを話しています。